今、国内外から熱い注目を集めるエリア「瀬戸内海」。日本でも屈指の美しさを誇るロケーションを彩るのは、約700以上もの個性豊かな島々。そこには数多くの観光スポットが存在するとともに、島に住まう人たちの穏やかな暮らしと文化が根付いている。人々が暮らす兵庫県の多彩な島々を紹介。
<取材・文/鎌田 剛史>
目次
瀬戸内海に浮かぶ兵庫県の有人島6
兵庫県にある110の離島は90%以上が無人島で、人が住んでいる島は6つしかない。その1つである淡路島は瀬戸内海で最大の面積を誇り、離島人口では全国トップに輝く島だ。県の南西部、播磨灘の沖合に浮かぶのは家島諸島。大小44の島々から構成され、そのうちの4つの島に約6,000人が暮らしている。
1.西島(にしじま)
■姫路市 ■家島群島
■面積/6.52㎢
家島群島の中でもっとも面積が大きい島。マリンスポーツやキャンプなどのアウトドアを満喫できる自然体験施設がある。
2.家島(いえしま)
■姫路市 ■家島群島
■面積/5.4㎢
菅原道真ゆかりの「家島神社」や、亀の伝説にまつわる巨石「どんがめっさん」、ノスタルジックな路地裏散策など、見所が多い。
3.坊勢島(ぼうぜじま)
■姫路市 ■家島群島
■面積/1.9㎢
家島群島における有人島では面積は一番小さい。漁業が盛んで、県内でも指折りの漁獲高を誇る。釣り客も多く、海上釣り堀がある。
4.男鹿島(たんがじま)
■姫路市 ■家島群島
■面積/4.53㎢
島全体が花崗岩で形成され、採石の島としても知られる。海水浴場や釣り人に人気の入り江もあり、シーズンには多くの人が訪れる。
5.淡路島(あわじしま)
■南あわじ市・洲本市・
淡路市
■面積/592.51㎢
瀬戸内海最大、国内5番目の面積を誇る島。日本有数のタマネギ産地で有名で、明石海峡大橋の開通以来、兵庫を代表する観光地に。
6.沼島(ぬしま)
■南あわじ市 ■沼島・灘
■面積/2.73㎢
県最南端、淡路島の南約4kmに浮かぶ漁業の島。西側の入江に港と集落がある。断崖絶壁が続く東側は磯釣りの人気スポット。
<Tips>”国産み神話”が残る神秘の島「沼島」。
「古事記」や「日本書紀」によると、国産みのためにイザナギとイザナミの二神が、矛で混沌とした世界をかき回し、引き上げた先から落ちた雫が固まってできたのが日本最初の島・オノコロ島であるとされ、このオノコロ島が、淡路島の南約4.6kmに浮かぶ「沼島」であるという言い伝えが残る。イザナギとイザナミが、島の周囲をまわり、夫婦の契りを結んだ天の御柱とされる上立神岩など、神話にまつわる場所も存在する。美しい水質と抜群のロケーションを誇る海水浴場もあり、夏には大勢の家族連れらが訪れるほか、近年はパワースポットの島として、年齢を問わず多くの観光客が訪れている。
魅力と個性あふれる兵庫県の島へ行ってみよう。
のどかな島時間が流れる魅力的な兵庫県の6つの島。 実際に足を運び、瀬戸内の素晴らしい気候風土や、島に住む人の営み・文化などに触れながら、瀬戸内ならではのLiving with Natureを体感しよう。
明石海峡大橋や大鳴門橋が架かる淡路島には自動車で気軽に渡ることが可能だが、そのほかの5つの島にはフェリーや定期船などでしか渡ることができないので、 帰りの便の出航時間をあらかじめ確認して行動予定を立てよう。また、地元の人たちの生活区域であるため、街などを散策する際にはくれぐれもマナーを守って歩くことも大切。さらに、飲食店や商店、自動販売機のない島もあるので、飲食物を持参する際には事前に購入しておくことも忘れずに。
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