うまい食事には、うまい酒が欲しくなる。多様な食文化を形成している瀬戸内を、ほろ酔い気分で満喫するこのコーナー。そのままでも十分に美味な郷土料理だが、酒の肴としても楽しめるとっておきの瀬戸内郷土料理10選を紹介する。
今回は、広島県の郷土料理をフューチャー。ぜひ、うまい酒を片手に読んでみてほしい。
牡蠣
濃厚な味わいに酔いしれる、和洋折衷のマリアージュ。
広島県の海の幸を代表するひとつ、「牡蠣」。濃厚かつ繊細な味わが特徴的。調理法も幅広く、それぞれに合った酒を選ぶのも一興。
焼いて食べるなら、うま味や香ばしさを引き合い立てるすっきりとした辛口の日本酒がよく合うだろう。生のまま食べるなら、爽やかなテイストの白ワインやビール。爽快な組み合わせが楽しめる。海外ではウイスキーと磯の香りを楽しむ組み合わせもあるようで、スコットランドの島ではモルトウイスキーを牡蠣に直接垂らして食べるのだとか。口と鼻いっぱいに広がるい香りは、きっとたまらない。
また、豆腐や野菜と一緒にみそで煮込む「土手鍋」も外せない。みそ味と牡蠣の甘みがダイレクトに味わえるので、すっきりとした本醸造酒や、風味豊かな純米酒でいただくと、飽きることなく食事を楽しむことができるだろう。
美酒鍋
うま味の陶酔境にひたる、酒好きのための究極の鍋料理。
酒蔵で働く蔵人たちの賄い料理から郷土料理にまでったという、「美酒鍋」。鍋を作る過程で、具材を日本酒でびしょびしょにするため「びしょ鍋」とも呼ばれる。
野菜や肉、こんにゃくなどの具材を塩・コショウ・日本酒のみで味付けする、シンプルを極めた鍋。火にかけて日本酒のアルコールを飛ばすことで、酒と素材のうま味が凝縮されて深みのある味わいに。鍋に使う日本酒と、食中酒とする日本酒を統一することで、その酒の魅力を余すことなく堪能できる。
日本酒を変えれば自然と鍋の味も変化するため、作るたびに新たな美酒鍋を味わうことができる。日本酒を贅沢に使っている多幸感と、温かい鍋の効果で、心身ともに満たされてみてはいかがだろうか。
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