創業75年の若葉家具ショールームが、
家具デザイナーの監修のもとに「わかばかぐ」としてリブランド。
多機能なリモデルも図った複合施設としての新たな世界観を、社長の井上隆雄さんに聞いた。
PHOTO_鈴木 トヲル TEXT_吉田 美保
緑の丘に腰を下ろせば視線の先には小さな小屋がある。「わかばこ」は、「若葉家具」が長年培ってきた技術を生かした6帖ほどの上質な小屋=居場所だ。
皆一度は、「自分だけの書斎やアトリエでゆっくり過ごしたい」「自宅で小さなカフェを開いてみたい」「趣味の自転車やバイクの手入れをする場所が欲しい」といった夢を抱いたことはないだろうか。たとえ家の中にスペースがなくても、「わかばこ」ならそれらの夢の実現も可能だ。コンパクトな空間に、キッチンやソファ、デスクなど使う人が必要に応じて必要なものを備えることができる。例えば、ご主人の書斎や奥さまのリラックススペースなど「住む」ように過ごすためには、台所+デスク+テーブル+ソファベッドなどを提案できる。仕事部屋、アトリエや作業場など「働く」ための居場所としてはデスク+ソファベッド、トイレ、ミニキッチンなど、また小さなカフェやギャラリーなど「店」として活用する際には、棚+ミニキッチン+作業スペースなどがいいかもしれない。使用目的によって、プランニング時にはいろいろな要望に応えてくれるのが何より「わかばこ」の魅力。建物の構造は決して簡易的なものではなく、躯体が木でしっかりと組まれ、断熱材も用いられており家とほぼ同じ。その居心地の良さは言うまでもなく、家のリビングでくつろぐように過ごせとても快適だ。
家の「離れ」をイメージした「わかばこ」。庭があることで「建物の良さがより生きてくる」という考えのもとに、展示スペースの庭はあえて広々。青々とした緑の芝生を一面に敷き詰めて丘を配し、涼しげな木々を植栽した。窓から四季折々の自然が入り込み、外を眺めているだけでもくつろげて、ちょっとした隠れ家的な気分も味わえる。木をふんだんに使用した部屋はぬくもりにあふれ、外に出れば子どもたちが伸び伸びと走り回れる豊かな自然。五感を育むこともできる庭+「わかばこ」の融合性や特性を、中と外からじっくりと感じてみたい。
「わかばこ」は地域におけるコミュニティの場としての活用法も考えられつつある。公園や空き地などに設置して、地域の人が気軽に立ち寄ってお茶が飲めるようにしたり、ワークショップや小さなイベントが楽しめるように工夫をしたり。子どもからお年寄りまでが気軽に集える「地域の居場所」として活躍する日もそう遠くはないだろう。
このように小さな居場所づくりの可能性、アイデアの引き出しがどんどん増えていくのが「わかばこ」の魅力。まずは自分の憧れの居場所づくりからカタチにしてみるといいかもしれない。小さな部屋の快適さや木のぬくもりの心地よさを、ぜひ実際に体感してみてほしい。
わかばかぐ/若葉家具 株式会社
住所/広島県府中市高木町1201-1
TEL/0847-45-5816
https://wakabakagu.com
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